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2013年(平成25年)12月


12/2 第10回東アジアPOPsモニタリングワークショップの開催結果概要を公表 (EICネット)
 環境省は、11/28-30フィリピンのマニラにて「第10回東アジアPOPsモニタリングワークショップ」を開催。 アジア地域11カ国の政府の実務担当者、国際機関、日本の専門家等が参加。POPs条約の第2回有効性評価の進め方、東アジアPOPsモニタリングの結果と今後の計画、UNEP/GEFプロジェクトの連携について議論された。
 環境省 報道発表資料(12/2)

12/4 PFOS含有製品/代替化加速で方針策定へ/環境省 年度内に動向調査 (環境新聞)
 POPs条約で製造・使用が原則制限されているPFOSまたはその塩について、環境省は、年度内にそれらを含む製品の代替化に関する動向調査を実施。
 関係業者へのヒアリング調査等により代替製品への交換割合を推計し、今後の代替化の加速に向けた具体的方針を策定する方針。

12/27 平成24年度の「化学物質環境実態調査(概要)」の結果まとまる (EICネット)
 環境省は、「平成24年度化学物質環境実態調査結果(概要)」を公表。初期環境調査では、アニシジン類等18物質(群)を調査。詳細環境調査では、アクリル酸n-ブチル等14物質(群)を調査。モニタリング調査では、POPs条約対象物質のうちPCB類等の10物質(群)と条約対象外の2物質について調査。
 環境省 報道発表資料(12/27)

【JESCO】
12/2 PCB処理など焦点*きょうから定例市議会*室蘭 (北海道新聞)
 室蘭市議会が2日開会、PCB廃棄物処理事業の延長問題についても議論がなされる。

12/4 PCB処理延長、国と意見交換会 室蘭市や市民団体など/北海道 (朝日新聞)
 環境省の井上副大臣らが室蘭市役所を訪れ、PCB廃棄物処理事業の延長問題について11/27、意見交換をに行った。
 この中で、同省の担当課長は「再延長はしないと省として約束する」と答えた、という。

12/3 福岡県/PCB処理問題 説明会開催19回 理解と不安の声/北九州・京築 (西日本新聞)
 北九州市は2日、PCB無害化処理の幾何年長と追加受け入れを要請されている問題で、これまで説明会を計19回開催し、述べ400人が参加したと発表。
 参加者からは「技術力を生かし、一日も早く処理するべきだ」とする一方、「延長期間内に終わるのか」「なぜ若松で処理しなければならないのか」などと、懸念する声も出たとのこと。

12/21 PCB:処理追加要請 北九州市、来月22日にシンポ 若松で市民向けに/福岡 (毎日新聞)
 北九州市は1月24日に、PCB処理の追加要請に関する市民向けの公開シンポを開くと発表。
 JESCO北海道事業所
    JESCO北九州事業所

【処理】
12/3 鴻池組/PCB廃棄物現地無害化処理工事が完了/国内初、横浜市鶴見区で (日刊建設工業新聞)
12/4 鶴見川遊水地PCB保管土/現地無害化が完了/鴻池組 (環境新聞)
 鴻池組は2日、神奈川県横浜市の鶴見川多目的遊水地内に一時保管されていたPCB廃棄物を、現地で無害化処理する国内初の工事が完了したと発表。
 本工事は、99年に鶴見川多目的遊水地の工事でPCBなどの有害物質が混在した異物混入土が発見されたことに伴うもの。国土交通省関東地方整備局京浜河川事務所が「鶴見川遊水地土壌改良工事」として発注。東芝、テルムと共同開発した「ジオスチーム法」(還元熱化学分解法)を採用され、12年2月から処理が行われていた。
 処理完了後、設備は撤去、原状回復されている。
 鴻池組プレスリリース(12/2)「国内初のPCB廃棄物現地無害化処理工事が完了」
    京浜河川事務所

12/12 宮城島のPCB施設計画/既に県へ開発申請 (琉球新報)
12/20 宮城島のPCB施設計画問題 活性化へ区長推進 住民説明なく、企業が県申請 (琉球新報)
 宮城島イノベーションテクノロジーが、沖縄県うるま市の宮城島でPCB処理施設を計画している県で、県に開発申請を行い、審査が行われていることが11日分かった。
 市では、「県の許可でPCB関連施設の設置が承認されるものではない」と指摘、地元合意を得るための事前協議が必要との認識を示した。島への立地計画が持ち上がったのは昨年末頃。しかし、計画されている技術は環境省が審査中で、認可されるまで実用化できない。
 地元住民からは、住民の高齢化や過疎化、企業誘致による地区の活性化などへの期待から、「区長だけで話を進めているのではないか」という疑念の声も上がっている。

12/18 防衛局管理分のPCB10トン搬出/恩納分屯基地 (琉球新報)
 米軍旧恩納通信所跡で見つかったPCB含有汚泥約10tの搬出作業が17日始まった。

12/23 室蘭・アオキ製作が開発したPCB容器、発注相次ぐ (室蘭民報)
 アオキ製作(北海道室蘭市)と清水勧業(同札幌市)が共同開発したPCB廃棄物保管・運搬補助容器「オレンジボックス」が、東日本大震災の被災地・岩手県から発注が相次いでいる、とのこと。

12/25 低濃度PCB汚染廃電気機器等の無害化処理認定制度 JFE環境(株)に環境大臣認定を実施 (EICネット)
 環境省は25日、廃棄物処理法に基づき、JFE環境株式会社(神奈川県横須賀市市)から申請のあった低濃度PCB汚染廃電気機器等無害化処理に係る大臣認定を行ったと発表。
 ロータリーキルン・ストーカー炉により、廃PCB等及びPCB処理物を16.8kL/日、PCB汚染物及びPCB処理物をり14.4t/日の処理能力を持っている。
 環境省プレスリリース(12/26)

12/26 低濃度PCB汚染廃電気機器等の無害化処理認定制度 (株)エコロジスタに環境大臣認定を実施 (EICネット)
 環境省は26日、廃棄物処理法に基づき、株式会社エコロジスタ(群馬県太田市)から申請のあった低濃度PCB汚染廃電気機器等無害化処理に係る大臣認定を行ったと発表。
 ロータリーキルン焼却溶融方式により、廃PCB等及びPCB処理物を13.2kL/日、PCB汚染物及びPCB処理物をり36.0t/日の処理能力を持っている。
 環境省プレスリリース(12/26)

【汚染】
12/5 PCB含む機器、県に届けず保管 御坊の工場/和歌山県 (朝日新聞)
 日建産業(株)(大阪市西区)の和歌山県御坊市内の工場でPCB含有コンデンサ1台が県に無届で保管されていることが分かった。県の指導に従って知事あてに顛末書と届出書が提出された。
 同社によれば、コンデンサが運び込まれたのは2007年11月から。保管の届け出が必要という認識がなかったとのこと。ほかにトランスなど6台があり、PCBが含まれていないか調査中とのこと。

12/6 PCB含有の油を誤処分 三菱自水島が04~12年 (山陽新聞)
12/6 三菱自、PCB含む油など誤処分 (日本経済新聞)
12/8 三菱自動車、PCBを含む絶縁油など誤処分 (レスポンス)
12/10 三菱自動車、PCB含有試料など誤処分 (日刊工業新聞)
 三菱自動車工業(株)水島製作所(岡山県倉敷市)は6日、2004年5月から12年7月にPCB含有絶縁油を誤って処分していたと発表。
 同社によるとコンデンサの劣化診断などに使った絶縁油(約26L)や容器、布などにPCBが含まれていたにも関わらず、通常の産廃として処理されたという。PCB濃度は0.6~50ppmを超えていたが、再生燃料として焼却され、環境への影響はないという。
 7月に京都市の製作所で同様のご処分が発覚したことを受け、前者調査を粉った結果判明した。
 三菱自動車工業プレスリリース(12/6)

12/12 PCB飛散 町長が陳謝*定例町議会開会 (北海道新聞)
 北海道洞爺湖町の町議会が11日開会し、町立虻田中や町長と洞爺湖観光情報センターにPCB使用蛍光灯安定器が残っていたことに、遺憾の意を表明した。

12/22 PCB含有油販売の神鋼加古川 県民局が厳重注意 (神戸新聞)
 兵庫県東播磨県民局は20日、神戸製鋼所加古川製鉄所(兵庫県加古川市)がPCB含有変圧器用の絶縁油を指定外の廃油リサイクル業者に販売していた問題で立ち入り調査を行い、口頭で厳重注意した。
 同製鉄所の報告書では、「ご販売は2010年と2013年の2回、10年は書類を取り違えており、13年は誤って不含油と認識していたことが原因」と結論づけている。

12/27 アメリカ環境保護庁、PCBを含む蛍光灯安定器の取扱いについて 学校のための手引きを公表 (EICネット)
 アメリカ環境保護庁(EPA)は12日、PCB使用蛍光灯の適切な保守管理、除去、処分の方法について、学校の管理者や保守担当者を対象とした詳細なガイダンスをウェブサイトで公表した。
 EPAプレスリリース(12/12)

12/27 PCB含む変圧器3台盗難 (産経新聞)
 株式会社ダイゾー(大阪府大阪市)は26日、敷地内で保管していたPCB含有変圧器3台が盗まれたと発表。同社によると、産廃業者に引き渡すため、20日午前11時頃変圧器11台を倉庫から出し、24日午前10時頃、このうち3台がなくなっていることに気が付いたという。


【その他】
12/17 カネミ油症新認定訴訟 控訴審結審/救済の道 閉ざさないで/原告ら意見陳述/福岡高裁 2月24日判決 (長崎新聞)
 カネミ油症新認定訴訟の控訴審第2回口頭弁論が16日、福岡高裁であり、原告らが意見陳述し結審。判決は2/24に言い渡される。

12/5 農水省 平成24年度畜水産物中のダイオキシン類の実態調査の結果を公表 (EICネット)
 農林水産省は、畜産物及び水産物中ダイオキシン類の平成24年度実態調査結果を公表。畜産物5品目(牛乳、牛肉、豚肉、鶏肉及び鶏卵)を調査し、過去の調査結果と比較したところ、統計学的に有意な変化は見られなかった。水産物3品目の調査結果は、過去と比較して、スズキ及びベニズワイガニでは、統計学的に有意な変化は見られず、ウナギ(養殖)では、前々回(平成19年度)より低くなった。
 また、厚生労働省が平成24年度に実施した食品からのダイオキシン類の一日摂取量調査も併せて公表された。農畜水産物からの摂取量は、耐容一日摂取量(4pg-TEQ/kg体重/日)の6分の1程度であった。
 農林水産省 報道発表資料(12/5)

12/6 米軍基地跡地のドラム缶33本に 手榴弾も 沖縄 (朝日新聞)
12/6 沖縄市サッカー場から新たにドラム缶7本発見 (琉球新報)
12/6 沖縄市サッカー場にまたドラム缶 汚染問題 (沖縄タイムス)
 米軍基地返還跡地の沖縄市サッカー場で発見されたドラム缶から基準を超えるダイオキシン類が検出された問題で、沖縄防衛局から委託を受けた調査会社の磁気探査と試掘調査で新たにドラム缶7本が発見。今回を含めて発見されたドラム缶は合計33本となる。
 また、手榴弾1個も発見された。下層に別のドラム缶が埋まっている可能性もあり、今後本格的に調査するとのこと。

12/8 妊娠中のダイオキシン 子の脳に影響か (NHK)
12/10 微量のダイオキシンの母体曝露でも仔ラットの高次脳機能に影響が出る -東大 (マイナビニュース)
 東京大学大学院医学系研究科附属疾患生命工学センターの遠山千春教授らの研究で、微量のダイオキシンを投与された母ラットから生まれた仔ラットは、成長後に高次脳機能が阻害されることを示す結果を得たと発表。「Archives of Toxicology」に掲載された。
 この結果について研究グループでは、微量の化学物質の体内への取り込みが、単純な記憶機能には影響の顕われない低レベルの曝露であっても前頭前皮質機能を阻害し、高度な記憶学習機能に影響を及ぼすことを示すものだと説明。今回の結果は、そのままヒトに適用できるわけではないが、母体・母乳から体内に取り込んだ微量の化学物質が、子どもの高次脳機能の発達に影響を及ぼす可能性を示唆するものであり、今後より詳しく検討していく必要があるとのこと。

12/12 青森・浪岡処分場の廃棄物掘り出し 15~19年度対策工事市が計画 (東奥日報)
 基準を超えるダイオキシン類等が検出された青森市浪岡の不燃物埋立処分場について、青森市は、廃棄物等を掘り出す対策工事を2015-19年度に実施する基本計画案を明らかにした。
 基本計画案によると、対策工事は、処分場内の廃棄物を掘り出し、中間処理施設でダイオキシン類等を除去。適正に処理された土壌等は再び埋め戻す。14年度は対策工事に向けた詳細調査を行い、15年度に着工する。総事業費は廃棄物量に応じて約15億~29億円になるとのこと。
 青森市 「浪岡不燃物埋め立て処分場の適正廃止に向けて」

12/18 沖縄市サッカー場、表層土壌からヒ素 基準値1.3倍 (琉球新報)
12/19 沖縄市サッカー場からヒ素 基準値1.3倍 (沖縄タイムス)
 米軍基地返還跡地の沖縄市サッカー場で発見されたドラム缶から基準を超えるダイオキシン類が検出された問題で、沖縄市の表層土壌調査で、環境基準値の1.3倍のヒ素が検出。その他の有害物質は基準値以下であった。また、サッカー場の地下排水の水質調査では、ダイオキシン類等の健康に関わる項目に異常はなかったとのこと。市は国・県と今後の対応策を協議する。

12/28 富山化学に負担求める 県、ダイオキシン工事で (北日本新聞)
 富山県の富岩運河のダイオキシン類汚染土について、県は対策工事の負担金として、総額の約6割となる11億3700万円を原因企業の富山化学工業に求めた。負担額は県環境審議会が11月にまとめたもので、工事は覆砂工法を中心とし、川底の土砂を一部浚渫する。工期5年程度と見込んでいる。




12/27 化学物質の環境リスク初期評価 第12次取りまとめ分の結果を公表 (EICネット)
 環境省は、環境リスク初期評価(第12次とりまとめ)の結果を公表。
 今回、健康と生態リスクの双方を対象として初期評価を実施した14物質のうち、ベンズアルデヒドが健康リスク初期評価で、ジメチルアミンが生態リスク初期評価の面で「詳細な評価を行う候補」と判定。
 また、1,2-ジブロモエタン等の5物質が健康リスク初期評価で、トリメチルアミンが生態リスク初期評価の面で「関連情報の収集が必要」と判定。環境省では、「詳細な評価を行う候補」とされた化学物質は、関係部局等の取組の誘導を図るとしている。
 環境省 報道発表資料(12/27)