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2013年(平成25年)7月


7/5 化審法に基づく第一種特定化学物質として新たに2物質を指定へ (EICネット)
7/8 経産省 難燃剤HBCDの使用を禁止へ ストックホルム条約での決定を受け (繊研新聞)
7/9 経産など3省、HBCDとエンドスルファン、化審法1特に指定 (化学工業日報)
 経産省、環境省、厚労省の3省は、HBCDとエンドスルファンを化審法の第1種特定化学物質に指定。今後、これら2物質の製造・輸入及び使用を禁止・制限する際の具体的な措置について検討。
 HBCDについては、POPs条約でビーズ法・押出式発砲ポリスチレン向けを適用除外としているが、国内用途の使用状況や代替物質の開発状況等を勘案し、必要不可欠な用途として限定的に使用を認めることの可否についても検討される。
 HBCDの2011年の製造・輸入実績は約2,600tで、このうちインテリアファブリック用途が20%、残りは建設資材。インテリアファブリック協会によれば、会員企業は既に規制対応済みだが、今後は輸入品等への対応が課題になるとのこと。日本繊維輸入組合は、対象物質の不使用の証明方法等、輸入が円滑にできる方法を検討するとのこと。
 経済産業省 報道発表資料(7/5)
    ストックホルム条約事務局

【JESCO】
7/18 PCB:若松の日本環境安全事業、関連機器未処理が50万台/福岡 (毎日新聞)
 北九州市は17日の市議会の委員会で、JESCO北九州事業所のPCB処理状況を報告。2004年から約40万台を処理したが、未処理分約50万台があり、当初の処理期限である15年3月末までには終了しない可能性が高い、と報告した。
 JESCO北九州事業所

7/26 室蘭・PCB増設施設の試運転終了、9月上旬に本稼働へ (室蘭民報)
  JESCO北海道事業所の増設施設で行われていた試運転が25日終了。今後、道の許可申請の手続きなどを経て9月上旬の本稼働を目指す。
 JESCO北海道事業所
    北海道PCB廃棄物処理事業監視円卓会議


【処理】
7/2 環境省 低濃度PCBを含む廃棄物の焼却実証試験を秋田県で実施 (EICネット)
 環境省は6/13、エコシステム小坂(秋田県小坂町)において低濃度PCB廃棄物の焼却実証試験を実施すると発表。期間は7/9~11に実施する予定で、低濃度PCB廃棄物である橋梁の塗膜くず、塗膜剥離時に発生した養生材(防護具類、シート、ウエス等)及び研磨材を処理する。
 環境省プレスリリース(6/13)

7/12 低濃度PCB汚染廃電気機器等の無害化処理認定制度 関電ジオレ(株)に環境大臣認定を実施 (EICネット)
 環境省は11日、関電ジオレ(株)(兵庫県尼崎市)に対して、廃棄物処理法に基づき、低濃度PCB汚染廃電気機器等無害化処理にかかる大臣認定を行ったと発表。
 この施設は、ロータリーキル焼却方式により、廃PCB等を7.68kL/日処理する能力を持っている。
 環境省プレスリリース(7/11)

7/18 低濃度PCB汚染廃電気機器等の無害化処理認定制度 光和精鉱(株)に環境大臣認定を実施 (EICネット)
7/22 光和精鉱/低濃度PCB処理/環境大臣認定、追加取得/固定床炉能力、大幅拡大 (鉄鋼新聞)
 環境省は18日、光和精鉱(株)(福岡県北九州市)に対して、廃棄物処理法に基づき、低濃度PCB汚染廃電気機器等無害化処理に係る大臣認定を行ったと発表。
 この施設では、ロータリーキルン式焼却炉により、廃PCB等を24kL/日、PCB汚染物を10t/日、固定床炉により、PCB汚染物を28.5t/日の処理能力を持っている。
 今回の認定は、新たな設備導入か行っておらず、処理能力を向上させて改めて認定を受けたもの。
 環境省プレスリリース(7/18)

7/23 低濃度ポリ塩化ビフェニル汚染廃電気機器等の無害化処理制度 杉田建材(株)が申請 (EICネット)
 環境省は23日、杉田建材(株)(千葉県市原市)から、廃棄物処理法に基づき、低濃度PCB無害化処理認定制度への認定申請があったと発表。
 環境省プレスリリース(7/23)

7/30 低濃度PCB*廃棄物焼却事業に参入*11月にも* 苫小牧でJX子会社 (北海道新聞)
 JX金属苫小牧ケミカル(北海道苫小牧市)は29日、低濃度PCB廃棄物の焼却処理業務を11月にも同社施設内で始める方針を明らかにした。
 北海道での低濃度PCB処理事業は今回が初。
 廃棄物処理法に基づく無害化処理認定施設について(環境省)

7/19 オオノ開発のPCB無害化処理施設棟新築 五洋建設で着工 (建通新聞)
 オオノ開発(愛媛県松山市)は、PCB無害化処理施設棟を五洋建設四国支店(同県松山市)で6/30に着工。工期は10/31。

【汚染】
7/4 PCB汚泥 年度内処理/防衛局、発見から17年/旧恩納通信所 (琉球新報)
 米軍の旧恩納通信所で発見され、航空自衛隊恩納分屯基地で17年にわたり保管されているPCB含有汚泥について沖縄防衛局が2013年度中に全量処理する予定であることが3日分かった。2013年度に汚泥すべての収集運搬業務と、処分業務の発注を予定している、ということ。

7/17 PCB入りコイル紛失 鈴鹿 /三重県 (朝日新聞)
 モビリティランド(三重県鈴鹿市)は16日、同市の鈴鹿サーキット国際レーシングコースそばにある同社の倉庫からPCB含有の放電コイル1台が紛失し、紛失届を出したと発表。PCB廃棄物の保管状況を年に1度報告するため、職員が6/4に倉庫内を確認し、紛失に気が付いた。倉庫には鍵がかかっていたという。

7/31 富士通旧須坂工場のPCB問題 7月の定期検査結果 2カ所の井戸で検出 (信濃毎日新聞)
 富士通の旧須坂工場(長野県須坂市)の地下水からPCBが検出されている問題の7月の定期検査の結果。工場敷地内の2箇所の観測井から0.0032~0.0010mg/Lが検出、敷地外の観測井からは検出されていない。工場敷地境界付近の遮水壁は5月に完成済み。


【その他】

7/26 アメリカ環境保護庁、現行のPCB使用に関する規則改定について意見募集 (EICネット)
 米国環境保護庁(EPA)は、PCBの使用に関する意見を提出する小規模事業者(SER)を募集。30年以上前にPCB使用が認可された際に、その認可条件となった状況が現在までに変化している場合、使用認可を変更または終了するか否か、という規則改定案の策定について、小規模企業の代表として意見を提出する。
 米国環境保護庁ニュースリリース(7/15)
  

7/1 カネミ油症事件悲惨さなど語る/宿輪さんが福江中で講演 (長崎新聞)
 カネミ油症五島市の会事務局長の宿輪さんが6/27、同市内の中学校で講演し、カネミ油症事件の悲惨さや被害者救済の課題について語った。

7/20 カネミ油症発生から10年 死産率2倍以上に 被害集中の長崎2地区 岡山大准教授ら調査 ズーム (熊本日日新聞)
 岡山大学の頼藤准教授らの調査によれば、カネミ油症事件で被害が集中した長崎県五島市の玉之浦町と奈留町で、被害の発生から10年間、死産率が発生前と比べ2倍以上となっていたと発表。  
 両町はいずれも離島にあり、カネミ油症を引き起こした米ぬか湯が大量に流通、認定患者数は長崎県全体の89%、全国の36%を占めている。

7/21 こちら特報部 カネミ油症45年 日本最大級食中毒事件の今(上)若者にも新たな被害 白い膿長女の皮膚に異変 特有の症状子や孫「認定」却下 (中日新聞)
7/21 こちら特報部 カネミ油症45年 日本最大級食中毒事件の今(下)胎児への影響10倍以上なお続くダイオキシン禍 全員救済の台湾油症「国は早く実態調査を」 (中日新聞)
7/24 特報 発生45年 続く苦しみ カネミ油症 次世代に影 異臭のする膿、倦怠感…類似の健康被害 実態調査や患者認定制度 国の腰は重く (中日新聞)
 カネミ油症の原因となった食用油を直接食べていない若い世代が健康被害や患者認定制度に関するまとめ記事。

7/31 五島・玉之浦で油症検診/認定患者ら85人が受診 (長崎新聞)
 長崎県の油症検診が30日、五島市玉之浦町を皮切りに始まった。この日は認定患者74人、未認定患者11人の計35人が受診。検診は今後、全国11府県で予定されている。県生活衛生課によると、受診者数は前年の79人(認定患者49、未認定患者30)を上回っているという。
 長崎新聞特集サイト
    カネミ油症について~正しい理解ときめ細やかな支援のために~(厚生労働省)


7/13 枯れ葉剤被害で賠償命令 韓国最高裁、米製造会社に (共同通信)
 ベトナム戦争に派遣された韓国軍の元兵士約1万6千人が、健康被害を受けたとして米国の枯葉剤製造会社2社に損害賠償を求めた訴訟で、韓国最高裁は原告39人に約4,100万円の支払いを命じた。
 
7/17 ダイオキシン類検出 埋め立て廃棄物掘り起こし調査 青森 (河北新報)
7/17 青森・浪岡処分場ダイオキシン検出:掘り起こし調査、青森市が公開/青森 (毎日新聞)
 基準を超えるダイオキシン類が検出された青森市浪岡不燃物埋め立て処分場の問題で、市は掘り起こし調査を開始。基準を超えた地点の谷間で深さ約2mを掘り起こした。空き缶・瓶、プラチック容器、車のタイヤ等が埋め立てられていた。今後は同様な高濃度地点を調査し、廃棄物や土壌の分析を行う予定。
 青森市「浪岡不燃物埋め立て処分場の適正廃止に向けて」

7/17 ダイオキシン処理地で発電 県、太陽光事業者を募集 和歌山 (産経新聞)
 和歌山県は、ダイオキシン類汚染土壌の処理を終えた橋本市の産業廃棄物処分場跡地で、太陽光発電事業者を募集。跡地は約1万2千m2。一部にダイオキシン類無害化後のコンクリート塊を埋めたため、利用方法が限られていたが、基礎工事の簡単な太陽光発電所なら設置できると判断。募集は8/30まで。
 和歌山市「ダイオキシン類汚染土壌対策」

7/2 枯れ葉剤のドラム缶か 沖縄のサッカー場、地中に18本 (朝日新聞)
7/24 基準値超のダイオキシン検出 防衛局が県、市に報告 発見ドラム缶 (琉球新報)
7/25 ドラム缶からダイオキシン、沖縄の米軍施設跡地 (MBS)
7/25 米軍跡地ドラム缶:ダイオキシン検出 識者「枯れ葉剤/沖縄 (琉球新報)
7/25 最強毒ダイオキシン、沖縄市のドラム缶から検出 (沖縄タイムス)
7/31 枯れ葉剤の可能性も 沖縄市、ドラム缶調査 (共同通信)
 沖縄市の米軍嘉手納基地跡の市サッカー場の工事現場から、ベトナム戦争当時の枯葉剤製造企業名(THE DOW CHEMICAL COMPANY)が記載されたドラム缶が発見された問題で、沖縄防衛局はドラム缶の内容物や周囲に溜まった水から基準を超えるダイオキシン類が検出されたと発表。
 ドラム缶22本の付着物濃度は62-1100pg-TEQ/g、うち1本が土壌の環境基準を超過。周囲の液体は水質基準の28倍で基準を超過。22検体中13検体に枯葉剤の主要成分2,4,5-Tが検出されたが、2,4-Dは検出されず、防衛局は枯葉剤の断定はできないと指摘。

7/26 周辺地下水に異常なし 沖縄・米軍跡地でドラム缶発見 (日本経済新聞)
7/26 ダイオキシン検出:地下水は基準値内 (沖縄タイムス)
 沖縄県と沖縄市は、ドラム缶が発見された市サッカー場周辺と嘉手納基地内の地下水4ヵ所を調査したところ、いずれも基準値以下であったと発表。サッカー場からの排水経路の河口底質も基準値以下で、現段階では汚染が広がっているとは言えないと説明した。
 沖縄県「沖縄市サッカー場周辺環境調査の結果について」(7/25) [PDF]

7/31 ダイオキシン基準の8倍 沖縄市がドラム缶調査 (沖縄タイムス)
7/31 サッカー場ドラム缶:沖縄市もダイオキシン確認/沖縄 (毎日新聞)  
 沖縄市は、市サッカー場で発見されたドラム缶の内容物や周囲に溜まった水を独自で調査。内容物のダイオキシン類濃度は76-8,400pg-TEQ/gで基準値の最大8.4倍で検出。沖縄防衛局の調査で検出されなかったPCBも0.5-3.2mg/kgで検出。ドラム缶周囲の水も280pg-TEQ/Lで基準を超過。
 ドラム缶内容物のダイオキシン類組成はPCDDsがPCDFsより高濃度で、特にO8CDDが高濃度であることから、除草剤PCPに起因する汚染の可能性が高いが、枯葉剤主要成分の2,4,5-Tが検出され、2,3,7,8-TCDDの割合が高く、ドラム缶が米軍嘉手納基地跡で発見され、枯葉剤製造会社名が記載されていたことなどから、枯葉剤が含まれて可能性はあるとしている。
 沖縄市「沖縄市サッカー場土壌等調査結果について」(7/31) [PDF]

7/31 日吉の生物検定法/台湾国環研 DXNs対策で導入/アジアで普及目指す/ガスクロより迅速・安価 (環境新聞)
 日吉が日本初で導入したダイオキシン類簡易測定生物検定法「ケイラックス法」が、台湾の行政院環境保護署環境検験所でダイオキシン類生物迅速スクリーニング法として採択された。台湾環境検験所は、導入したケイラックス法を用いて、台湾全土の土壌調査を実施、土地の用途別に土壌環境基準を制定する計画。