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2013年(平成25年)8月




【JESCO】


【処理】
8/19 低濃度PCB汚染廃電気機器等の無害化処理認定制度 三光(株)に環境大臣認定を実施 (EICネット)
 環境省は19日、三光(株)(鳥取県境港市)に対して、廃棄物処理法に基づき、低濃度PCB汚染廃電気機器等無害化処理にかかる大臣認定を行ったと発表。
 この施設は、ロータリーキルン・ストーカー炉により、廃PCB等を9.6kL/日、PCB汚染物を12t/日、固定床炉により、PCB汚染物を6.6t/日の処理能力を持っている。
 環境省プレスリリース(8/19)
    三光株式会社/低濃度PCB廃棄物の無害化処理

8/23 PCB無害化へ 新焼却炉を導入 DOWA傘下・大館市のエコシステム秋田 14年中にも事業開始 (秋田魁新報)
8/23 DOWA子会社/低濃度PCB廃棄物処理/秋田に新焼却炉 (鉄鋼新聞)
 DOWAエコシステムプレスリリース(8/20)
    DOWAの低濃度PCB処理

8/26 PCB汚染油の無害化処理、9月から-関西電力子会社 (電気新聞)
8/26 関電、子会社がPCB汚染油を処理 (日刊工業新聞)
 関西電力は9月に子会社の関電ジオレ(株)(兵庫県尼崎市)が低濃度PCB廃棄物の無害化処理事業を9月から開始すると発表。
 関電ジオレは7月に無害化処理事業者の環境大臣認定を受けており、建築基準法など処理開始に必要な準備を同日、完了させた。
 同社が保有する汚染土壌処理施設で、ロータリーキルン燃焼方式により焼却する。処理能力は7.68kL/日。一般の廃棄物処理施設以外で無害化処理の認定を受けたのは国内で初めて。
 関電ジオレ株式会社
    関電ジオレ/低濃度PCB無害化処理事業


【汚染】
8/19 高濃度PCB蓄積 米軍周辺のマングース (共同通信)
8/20 米軍、PCB野放し 動物駆ける拡散源 (沖縄タイムス)
8/20 「普天間」周辺で捕獲したマングースから高濃度PCB (琉球新報)
 普天間基地など沖縄県の米軍基地周辺で捕獲されたマングースの体内に、PCBが蓄積していることを愛媛大と名桜大(沖縄県名護市)の研究グループが19日までに突き止めた、と報道された。
 7月末、東京都で開催された環境化学討論会で報告した内容。対象は、08年8-9月に基地周辺で生息調査のため捕獲されたり交通事故で死んだマングース計7匹。ダイオキシン類など他の物質の濃度は他地域の陸生哺乳類とほぼ同レベルであったが、モノオルトPCBが沖縄県の他地域のマングースと比べ1桁以上、本土のネコやイノシシなどと比べ1~2桁以上高かったという。
 グループでは、米軍基地周辺にPCBを使った製品による汚染源がある可能性が高いとみており、「詳細な調査が必要だ」と指摘している。
 第22回環境化学討論会
    ・一般発表プログラム[PDF]

8/23 高砂西港再整備:PCB汚染盛り立て地、整備後の予想図案示す−−市議会に推進協/兵庫 (毎日新聞)
 兵庫県の高砂西港再整備推進協議会のWGが21日に仮まとめした、PCB底泥の浚渫で造成された盛り立て地を公園などにする整備後予想図(案)が22日、高砂市議会に提出された。
 高砂西港再整備推進協議会/同技術専門委員会/同追加検証技術専門委員会

8/28 建設資材会社からPCB含む油漏れ 小牧 (中日新聞)
 愛知県は27日、建設資材会社株式会社大嶽名古屋が小牧市内の敷地で保管していた変圧器からPCB含有絶縁油が漏えいしたと発表。一部は、近くの川に流れ込んだ。変圧器を移動させる際に破損して漏えい。漏れ出た油130Lほどはオイルマットなど回収。40ppmのPCBを含有していた。
 下流2箇所の水の検査ではPCBは検出されていない。

8/29 PCBが含まれるコンデンサーが盗まれる (和歌山放送ニュース)
 2013年6月から8月までの間、和歌山市内の工場解体現場からPCB含有コンデンサ1台が盗まれる事件があった。和歌山県東警察署は、見つけたら最寄りの警察化交番に届けてほしいと呼び掛けている。

【その他】
8/23 カネミ油症新認定訴訟/10月28日から控訴審を開始 (長崎新聞)
 カネミ油症新認定訴訟の第1回口頭弁論が10月28日から福岡高裁で開かれることが決まった。
 一審の判決では、福岡地裁小倉支部が、損害賠償請求権が20年で消滅するとした民法の「除斥期間」を適用。油症発生翌年の1969年末から起算し、2008年の提訴時には請求権が消滅していたと判断、原告全員の訴えを退け、原告側が控訴していた。
 長崎新聞特集サイト
    カネミ油症について~正しい理解ときめ細やかな支援のために~(厚生労働省)

8/1 沖縄市ダイオキシン:水質280倍、土壌8.4倍/沖縄 (毎日新聞)
8/1 ダイオキシン 基準8倍超/枯れ葉剤跡地に匹敵/沖縄市調査 PCBも6倍超 (沖縄タイムス)
8/1 沖縄市ダイオキシン/水質280倍、土壌8.4倍/基準超検出 枯れ葉剤成分も/調査会社 複合汚染を指摘 (琉球新報)
 沖縄市は、市サッカー場で発見されたドラム缶の内容物や周囲に溜まった水を独自で調査。内容物のダイオキシン類濃度は76-8,400pg-TEQ/gで基準値の最大8.4倍で検出。沖縄防衛局の調査で検出されなかったPCBも0.5-3.2mg/kgで検出。ドラム缶周囲の水も280pg-TEQ/Lで基準を超過。
 ドラム缶内容物のダイオキシン類組成はPCDDsがPCDFsより高濃度で、特にO8CDDが高濃度であることから、除草剤PCPに起因する汚染の可能性が高いが、枯葉剤主要成分の2,4,5-Tが検出され、2,3,7,8-TCDDの割合が高く、ドラム缶が米軍嘉手納基地跡で発見され、枯葉剤製造会社名が記載されていたことなどから、枯葉剤が含まれて可能性はあるとしている。
 市議会は、基地に関する調査特別委員会を開き、国に全面調査や原状回復を求める意見書を可決した。
 沖縄市「沖縄市サッカー場土壌等調査結果について」(7/31)[PDF]

8/10 能勢町のダイオキシン問題:豊能郡環境組合、豊能町内で処理検討 国崎センターは困難/大阪 (毎日新聞)
 大阪府能勢町「豊能郡美化センター」(廃炉)の高濃度汚染物が、未処理のまま倉庫に保管されている問題で、豊能町内の民有地で保管されている焼却灰等(ドラム缶198本)について、豊能町と能勢町の両町内で無害化処理を検討していることが明らかとなった。
 また、保管先は10/28に地権者と約束した撤去期限を迎えるため、新たな保管先が検討されている。

8/27 沖縄市のダイオキシン、国がサッカー場全域を調査へ (琉球新報)
 米軍基地返還跡地の沖縄市サッカー場で発見されたドラム缶から基準を超えるダイオキシン類が検出された問題で、沖縄防衛局はサッカー場全域の調査を実施すると発表。
 調査範囲はサッカー場全域の1万2千m2。ドラム缶の付着物や周辺土壌も分析される。調査は来年3月末までの予定。

8/29 新たに発見なら「市も独自調査」/ドラム缶問題で東門市長 (琉球新報)
 東門沖縄市長は、政府が行うサッカー場での調査に関して、新たなドラム缶が発見された場合、市独自でドラム缶の内容物や周辺土壌を調査する考えを示した。
 沖縄防衛局長は、サッカー場全域での調査について、市、県と3者で協議して磁気探査や埋設物発掘などを実施すると約束。

8/30 環境省政務官がサッカー場視察/沖縄市ドラム缶現場 (琉球新報)
 環境省の秋野政務官が市サッカー場を視察。「ドラム缶周辺の現状回復をどう実施するか、再発防止をどう図るかに議論が移っていくと思う」と今後の課題を示し、「環境省としても、しっかり支援していきたい」と話した。

8/28 臭素系ダイオキシン類/排出量目録整備へ調査/環境省が年度内に国際動向も収集 (環境新聞)
 環境省は年度内に、臭素系ダイオキシン類の排出実態の詳細を明らかにするために、排出量目録(インベントリー)の整備を進める。
 有識者による検討会を設置して排出実態の調査計画案を作成するとともに、国際的な検討動向の情報収集を行う。

8/31 油症患者「真実知って」 五島の宿輪さん、韓国・ダイオキシン国際会議で訴え/長崎県 (朝日新聞)
 第33回ダイオキシン国際会議(韓国・大邱)で、カネミ油症五島市の会事務局長の宿輪敏子さんが、油症被害の深刻さを研究者に訴えた。自らの被害実態のほか、次世代に被害が及ぶ懸念を事例を紹介して強調した。被害者救済のため、多くの研究者が現地を訪れて、被害の真実を知って欲しいと発表の最後を締めくくった。
 


8/6 アメリカ環境保護庁、溶剤拭き取り後のウエスを有害廃棄物管理規則から除外 (EICネット)
 米国環境保護庁(EPA)は、資源保全再利用法(RCRA)の有害廃棄物管理規則を一部改定し、一定条件下で、溶剤に汚染されたウエスを除外した。
 2008年の専門家の査読、2009年の一般意見公募を経た最終リスク分析結果として、EPAは一定の有害な溶剤で汚染されたウエスであっても適切に洗浄または処分されれば人間の健康に重大なリスクとはならないとの結論に達した。この規則により年間2170万ドル~2780万ドルのコスト削減が可能だという。
 U.S.EPA Newsroom(7/23)

8/15 アメリカ環境保護庁、統合リスク情報システムの化学物質評価プロセスを改善 (EICネット)
 米国環境保護庁(EPA)は、「統合リスク情報システム」(IRIS)プログラムを変更し、科学的基盤の強化や透明性の向上を図る強化策を実施すると発表。IRISは、化学物質の健康影響に関する情報を評価するプログラム。具体的には、文献調査方針など予備的資料の公表を開始、評価プロセスの早い段階で公開の会合を開催、取り上げる研究の選定基準の説明や重要な研究が抜け落ちないよう討議を行う。このほか、文書構造の簡素化、ウェブサイト掲載情報の拡充、新データ導入基準の設定など、情報へのアクセスを改善し、透明性の向上を図る。
 U.S.EPA Newsroom(7/31)
    Integrated Risk Information System (IRIS)