日本POPsネットワーク > POPs関連ニュース > 2016年3月
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2016年(平成28年)3月




【JESCO】
3/5 PCB無害化処理施設:一部系統で試運転へ 今月中にも/福岡 (毎日新聞)
 JESCO北九州事業所がベンゼン排出事故を受けて操業を停止している問題で、事故が起きたのとは別の処理系統から今月中にも試運転を始める。安全が確認できた系統から順次本格的な運転再開を認める。
 JESCO北九州事業所

3/19 環境産業を大画面でPR、室蘭市内に電子掲示板設置 (室蘭民報)
 道の駅みたら室蘭とJR東室蘭駅自由通路で、デジタルサイネージによる室蘭市の環境貢献の取り組み照会が始まった。
 PCB処理や風力、水素を活用したエネルギー産業など。

3/19 新所長に松本氏*JESCO道事業所 (北海道新聞)
 JESCO北海道事業所の新所長に松本副所長が昇進。現所長は大阪事業所長へ。
 JESCO北海道事業所


【処理】
3/1 PCB特措法改正案を閣議決定 24年3月までに全廃 (日本経済新聞)
3/1 高濃度PCB廃棄物処理へ 期限内の処理義務づける改正案 閣議決定 (NHK)
3/2 PCB:処理委託、法律で義務化へ 改正案閣議決定 (毎日新聞)
3/4 処理期限順守迫るPCB特措法改正 (化学工業日報)
3/4 PCB特別措置法改正案を閣議決定/政府 (建設通信新聞)
3/7 高濃度PCB 8年で全廃 (読売新聞)
 政府は1日、高濃度のPCB含有廃棄物を2024年3月末までに全廃させる特別措置法改正案を閣議決定。
 具体的には以下の3点
 ・高濃度のPCB(5000ppm)を含んだ廃棄物の保管業者に対し、期限までに廃棄物の処理を完了させることを義務づける
 ・届け出がされていない製品や廃棄物を把握するため、都道府県による業者に対する立ち入り検査の権限などの強化
 ・処理の過程で都道府県の命令に従わない場合、事業者に対し3年以下の懲役か1000万円以下の罰金を科す
 環境省->ポリ塩化ビフェニル(PCB)廃棄物処理

3/2 東電グループ、PCB洗浄し再資源化する受託事業 (日刊工業新聞)
3/2 東電、柱上変圧器などのPCB処理施設を子会社移管 事業拡大目指す (電気新聞)
 東京電力は1日、柱上トランスなどのPCB汚染物の処理を行っているTEPCO川崎リサイクルセンターを同社100%子会社の東京パワーテクノロジー(株)に移管したと発表。今年4月から東電以外の会社が保有する微量PCBを含む小型機器の洗浄・再処理事業を開始する。
 東京パワーテクノロジー(株)は、これまで東電のPCB処理に関する分析・収集運搬・コンサルなどを行ってきたが、洗浄・処理も行うことに。
 東京パワーテクノロジー(株)

3/4 中部環境ソリューション合同会社、PCB処理の最新動向を紹介 名古屋市で講演会 (電気新聞)
 中部環境ソリューション合同会社(愛知県名古屋市)は2日、名古屋市内でPCB処理に関する講演会を開催した。

3/7 中部環境ソリューションが愛知県弥富市にPCB新処理施設/外販拡大を図る (電気新聞)
 中部電力グループが出資する中部環境ソリューション合同会社(愛知県名古屋市)は、4月にも新たなPCBの無害化施設を完成させ、5月以降に運転を開始する。同社は、中部電力が保有する微量PCB廃棄物の処理事業を行っており、新施設の稼働に合わせて他の企業向けにも事業を拡大する。
 中部環境ソリューション合同会社

3/10 PCB 無届け保管*札幌市内の229事業所 (北海道新聞)
3/11 229事業所、PCB無届け保管*実態把握が急務 (北海道新聞)
 北海道札幌市は10日、市議会予算特別委員会で、PCB特措法に反し、札幌市内の229事業所がPCB廃棄物を保管しながら市への届け出を怠っていたことを明らかにした。不法投棄は確認されていないという。
 市は環境省の通知を受け、2012年度から市内の全4万9千事業所を対象に調査を実施、このうち75%の調査が終わった時点の結果。残りは16年度に調査を行うという。
 なお、北海道は高濃度のPCBを含む変圧器やコンデンサは22年度末まで、蛍光灯の安定器などは23年度末まで、低濃度廃棄物は26年度末までを処理期限としている。

3/15 [企画特集/エネ・環境最前線]PCB対策 (電気新聞)
 以下4社の特集記事:
 ・ダイセキ環境ソリューション/積み替え保管で運搬効率を向上し費用低減
 ・かんでんエンジニアリング/保管場所に洗浄装置搬入して無害化処理
 ・島津テクノリサーチ/多様なニーズに対応する測定・分析サービス
 ・中部環境ソリューション合同会社/中部電力グループの幅広い知見を結集

3/31 民間業者が事業断念/那須烏山・PCB処理施設建設問題/地元反対同盟きょう解散 (下野新聞)
 栃木県那須烏山のPCB処理施設建設問題で、民間事業者が事業断念したのに合わせて、地元住民の団体も解散。


【汚染】

3/2 汚泥盛り立て地に太陽光パネル設置へ 高砂市 (神戸新聞)
 高砂西港再整備推進協議会は2日、高砂西港のPCB汚泥盛り立て地の上に、太陽光パネルを設置することを認めた。

3/27 高砂西港の再整備完了 公園など4事業 記念式典に150人 (神戸新聞)
 兵庫県高砂市臨海部の中央にある高砂西港の再整備事業が完成し、26日記念式典が開催された。
 1970年代にPCB汚染が明らかとなり、浚渫土をアスファルトなどで固め、盛り立て地を造成していた。
 盛り立て地の防護壁の補強などを行い、展望広場などの公園を整備した。

3/17 ハブとネズミから高濃度有害物質検出 米軍牧港補給地区周辺 (沖縄タイムス)
 沖縄県浦添市の米軍牧港補給地区(キャンプ・キンザー)周辺4地点で市が捕獲したハブとネズミから、PCBやDDTが検出された。
 市のウェブサイトによれば、人体に及ぼす影響は低いが、市民の安心、安全を確保するため、今後も継続して調査を行うとのこと。
 浦添市->PCB、DDTに関するハブ及びネズミの調査結果について

3/17 第1回高濃度PCB廃棄物の行政代執行に対する支援に係る検討会 3月23日開催 (EICネット)
 環境省は「第1回高濃度PCB廃棄物の行政代執行に対する支援に係る検討会」を3/23開催する。
 環境省報道発表資料(3/17)

3/24 丸栄赤字5億円に拡大 (中日新聞)
 百貨店の(株)丸栄(愛知県名古屋市)は23日、PCB廃棄物の処理費用が処理量の増加により当初見込みより膨らんだとして、2016年2月期の連結純損失が従来より1億円増え、5億円の赤字に拡大する見込みと発表。


【その他】

3/9 イルカから高濃度のポリ塩化ビフェニール(PCB)英国のロンドン動物学会チーム イギリス (熊本日日新聞)
 英国のロンドン動物学会などのチームが、イルカやシャチなど欧州の海に生息する哺乳類の体内に高濃度のPCBが蓄積しており、絶滅の恐れがあるとの研究結果を発表した。 チームは、岸に打ち上げられるなどした1081匹の海洋哺乳類について脂肪中の濃度を分析。毒性を示す最少量を超えていた。地中海西部、イベリア半島南西沖などは、濃度が高い「ホットスポット」だった。

3/15 カネミ油症/本年度 患者認定ゼロ/現行の診断基準で初 (長崎新聞)
 長崎県は14日、平成27年度の油症検診を受けた未認定患者40人のうち、患者認定はゼロだったと発表。
 検診に基づく新たな認定者が一人も出なかったのは、診断基準にダイオキシン類の血中濃度が追加された2004年移行初めて。
 厳しい基準に被害者からは疑問の声も上がっているという。
 長崎県在住の生存認定患者数は470人。
 長崎県->カネミ油症に関する患者の認定等について(3/14)
    長崎新聞特集「カネミ油症を追う」
    カネミ油症について ~正しく知る。温かく支える。~(厚労省)

3/16 福岡県/カネミ油症一斉検診 2年連続で認定ゼロ 県発表/都市圏ワイド (西日本新聞)
 福岡県は15日、平成27年度の一斉検診の結果、新たに油症患者と認定された人はいなかったと発表。認定ゼロは2年連続。
 福岡県の生存認定患者数は578人。


3/1 平群町清掃センター焼却灰1万2000トン放置 ダイオキシン、埋め立て基準超は2000トン/奈良 (毎日新聞)
 奈良県の平群町清掃センター敷地内に焼却灰約1万2000tが「仮置き」と称して事実上放置され、最高で5,400pg-TEQ/gのダイオキシンが検出されたことが分かった。
 町は、基準を超えた灰約2,000tを、2016年度に約2億4,500万円かけて無害化処理する方針。全体の処分総額は約5億円になる見込みとのこと。

3/6 地下水「調べようない」/北谷有害物質 防衛局、町議に答え (琉球新報)
3/18 北谷土壌汚染で議会調査手続き/生物ネットの陳情受け (琉球新報)
 沖縄県北谷町上勢頭の住宅地地中から基準を超えるダイオキシン類が検出された問題で、沖縄防衛局の辻管理部長は2/26の町議会にて、特定有害物質による地下水汚染の可能性に関する町議の質問に対して「どうだったのか今となっては調べようがない」と述べた。町議会は調査の元データを求めていたが、防衛局は抜粋して作った資料のみを提示。
 北谷町議会経済工務常任委員会(照屋委員長)は3/17、閉会中も調査が行える手続きを取ることを決めた。問題発覚以降の町の対応を明らかにするよう求めた沖縄・生物多様性市民ネットワーク(沖縄BD)の陳情を受けての対応。 陳情の扱いは同日、採択しないが趣旨に賛同する趣旨採択を全会一致で決定。
 沖縄・生物多様性市民ネットワークのブログ

3/23 読谷飛行場跡地 有害物質を検出/ダイオキシン類 (沖縄タイムス)
 沖縄県読谷飛行場跡地から環境基準値の約8倍のダイオキシン類等、有害物質が検出されていたことが判明。面積は約1,500m2。
 読谷村によると、検出場所では燃やされた不法投棄物があり、米軍が捨てたものかは不明。処理に向けて沖縄防衛局等の関係機関と協議中とのこと。

3/25 廃棄物焼却施設の排ガス中のダイオキシン類濃度等の測定結果公表 (EICネット)
 環境省は、平成26年度の全国の廃棄物焼却施設(一般・産業廃棄物)における排ガス中のダイオキシン類濃度の測定調査を公表。
 ダイオキシン類排出の総量推計は約46g-TEQ/年。一般廃棄物焼却施設で約27g-TEQ/年(前年比約3g-TEQ/年 減少)、産業廃棄物焼却施設で約19g-TEQ/年(前年比約0g-TEQ/年 減少)であった。
 環境省 報道発表資料(3/25)

3/26 小海の産廃業者に廃棄物の撤去命令 県が行政処分 (中日新聞)
 長野県は3/25、小海町千代里の産業廃棄物処理業「小海リサイクルセンター」に、同社の処理場で保管する廃プラスチックや紙くず等を7/1までに撤去するよう命じた。
 県佐久地方事務所によると、同社の焼却施設で保管している産業廃棄物は647tあり、1日の処理能力で定める適正保管量の168tを大幅に超えている。




3/4 平成26年度PRTRデータ公表 排出量減少 (EICネット)
 環境省は、経済産業省と共同で、平成26年度の排出量・移動量等のデータの集計等を行い、その結果を取りまとめ公表。
 平成26年度は、前年度に比べ、届出排出量は減少したが、届出移動量は増加した。
 環境省報道発表資料(3/4)

3/7 アメリカ環境保護庁、地域の飲料水の水源や汚染状況のマッピングツールを公開 (EICネット)
 U.S.EPAは、アメリカ各地の飲料水の水源や汚染の可能性等の情報を提供するオンラインのマッピングツール「水源保護のための飲料水マッピングアプリケーション」を公開。
 このツールによって、飲料水の水源の水域や汚染の可能性、水道会社の詳細、地域社会の飲料水の水源を守る取組に参加する方法もわかるとのこと。
 U.S.EPA News Releases (2/19)
    「Drinking Water Mapping Application to Protect Source Waters」

3/10 アメリカ環境保護庁、化学プロセスの安全性を改善するリスク管理プログラムの改正を提案 (EICネット)
 U.S.EPAは、化学物質が関わる産業事故を防ぐため、「リスク管理プログラム(RMP)」の規則を改正することを提案。アメリカでは、過去10年間にRMP対象施設で1500件以上の産業事故が発生、60人近くが死亡、約1万7000人が負傷または医療処置を受け、50万人近くの避難が必要となり、物的損害は20億ドル以上に上るという。
 今回の改正案では、施設に対して安全な技術や代替物質の利用の検討、第三者機関による監査や根本原因解析の導入等を求めるだけでなく、緊急時の施設と地域機関との連携した対応や市民への情報提供の拡充等が盛り込まれている。
 U.S.EPA News Releases (2/25)